「かぶらライン」が東西の系統を分ける
中尾佐助による分析では、愛知・岐阜・福井を結んだ線が「かぶらライン」と呼ばれ、これを境に東西で異なる系統のかぶが栽培されてきたとされる。東は西洋型、西は東洋型という分布で、一つの野菜の中に二つの渡来史が同居している。
- 農畜産業振興機構(alic)月報野菜情報「かぶ」公開情報の最終確認 2026.08.01
COMMON CROP / TURNIP
東西で別々のルーツをもつかぶが、一本の「かぶらライン」で分かれて残っている。
01 / ARRIVAL
年代の確からしさは、遺跡の出土によるものと、文献に記されたものとで違います。どちらの根拠なのかを区別して記録します。
農畜産業振興機構は、かぶが弥生時代に大陸から伝わったと言われるとし、記録としては日本書紀の持統天皇7年(693年)に、五穀を補う作物として栽培を奨励するふれが出されたと記されているのが最初だとしている。日本のかぶは単一の系統ではなく、中国を経由した東洋型と、アフガニスタンからヨーロッパを経た西洋型の二系統が併存する。西洋型は耐寒性があることから東日本の寒冷地に、東洋型は西日本に主に分布している。
02 / LINEAGE
かぶの系譜は近代育種の一本道ではなく、二系統の渡来と各地での土着によって枝分かれしている。全国に約80の品種があり、赤かぶ・白かぶ、大中小と多様で、地域独特の在来品種が数多く残る。漬物という加工の伝統が、産地ごとの品種を保存する装置として働いてきた。
系統どうしのつながりは、公開情報から確認できていません。ここでは並列に記録します。
大きめで葉や茎に毛があるのが特徴とされる系統。主に西日本に分布する。
中国経由で渡来(年代は諸説)
小ぶりで表面がなめらかなのが特徴とされる系統。耐寒性があることから東日本の寒冷地に分布する。
アフガニスタンからヨーロッパを経て渡来(年代は諸説)
京都で知られる大型の在来かぶ。千枚漬けなど京都の漬物文化と結びついて伝わってきた。
京都の在来
京都上賀茂で「すぐき漬け」に用いられるかぶ。漬物用途に特化した在来品種として紹介されている。
京都・上賀茂の在来
赤かぶの代表として挙げられる飛騨高山の在来種。寒冷地の赤かぶ漬けの原料になる。
岐阜・飛騨の在来
03 / NOTES
統計上の定義や用途の区分など、数字を読むときに前提になる事柄を残します。
中尾佐助による分析では、愛知・岐阜・福井を結んだ線が「かぶらライン」と呼ばれ、これを境に東西で異なる系統のかぶが栽培されてきたとされる。東は西洋型、西は東洋型という分布で、一つの野菜の中に二つの渡来史が同居している。
日本では古くからかぶが土着して地方品種が成立し、世界的にみても品種発達の重要な中心地とされる。赤かぶ・白かぶ、大中小と多様な約80の品種があり、その多くが地域独特の在来品種である。
04 / EXPLORE
この作物の収穫量の推移は統計の索引に、土地に根ざした品種は在来の台帳にあります。