TRADITIONAL CRAFTS / CURRENT OVERVIEW

作る人と、生産額が、長期にわたり縮んでいる。

指定品の名簿だけではなく、作る人、産地、原材料、使い続ける人までを、原典からたどる入口を作ります。

01 / OVERVIEW

指定は増え、作る人と生産額は縮んでいる。

国が指定した伝統的工芸品は、1975年(昭和50年2月17日)の第1次指定11品目から244品目まで増え続け、同じ期間に従事者数と生産額は縮み続けています。 伝統工芸には漁業・畜産のような「都道府県 × 指標」の統計が無く、全国の系列も年次が飛び飛びです。 点の年度と、その値がどの資料の記載かを添えて置きます。

01 / 従事者数

作る人は43年で、
6分の1になった。

伝統的工芸品産業の従事者数は、1979年(昭和54年)288,000人から2022年度(令和4年度)48,334人へ。約83%減っています。 ただしこの間の値が毎年公表されているわけではなく、本サイトが原典で確認できた点は5つだけです。

現在の数字48,334

伝統的工芸品産業の従事者数(1979年〜2022年度)

288,000人1979年(昭和54年)
115,000人1998年度(平成10年度)
58,000人2017年度(平成29年度)

点は5つで、年の間隔がそろっていません。 折れ線は確認できた点どうしを直線でつないでいるだけで、間の年度を推計した値は持っていません。1979年(昭和54年)は暦年、1998年度(平成10年度)以降は年度の値です。

この5点は、同じ資料から並んでいるわけではない

一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会の集計。1979年と2022年度は協会公表値、1998〜2020年度は協会データを経済産業省・総務省が資料に整理した値の転記です。

1979年(昭和54年)288,000人協会「伝統工芸の現状」

1998年度(平成10年度)115,000人経済産業省資料(協会の集計を整理した値)

2017年度(平成29年度)58,000人(原典の表現は「約5万8,000人」)総務省行政評価局 結果報告書

2020年度(令和2年度)54,000人(原典の表現は「約5.4万人」)経済産業省資料

2022年度(令和4年度)48,334人協会「伝統工芸の現状」

出典

伝統的工芸品産業振興協会「伝統工芸の現状」

原典を開く

1979年(昭和54年)2022年度(令和4年度)の従事者数は、協会の公表値です。協会サイトは引用の範囲での利用にあたるため、 本サイトは数値事実の転記と出典の明記に留めています。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
1979年(昭和54年)・2022年度(令和4年度)
原典の公表
公表日の記載を確認していない
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工掲載されている従事者数・生産額の数値だけを転記。グラフからの目測は行っていない。協会の文章は転載していない。

出典

総務省行政評価局「伝統工芸の地域資源としての活用に関する実態調査 結果報告書」

原典を開く

2017年度(平成29年度)の58,000人は、この報告書の本文にある「約5万8,000人」です。 概数なので、下2桁まで確かめられる数字ではありません。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
2017年度(平成29年度)
原典の公表
2022年6月(令和4年6月)
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工本文の「約5万8,000人」を58,000人として転記。グラフからの目測は行っていない。

出典

経済産業省「エンタメ・クリエイティブ政策研究会 第15回 事務局資料」

原典を開く

1998年度の115,000人は、この資料が協会の集計を整理して示している値です。2022年度も本文の「約4.8万人」で確認できます。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
2026年3月時点で資料が整理している年度
原典の公表
2026年3月
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工資料が整理している従事者数・生産額の数値を転記。グラフからの目測は行っていない。

出典

経済産業省 説明資料(令和4年7月)

原典を開く

2020年度の54,000人は、この資料の本文にある「約5.4万人」を転記した値です。1998年度の115,000人もこの資料で確認できます。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
2022年7月(令和4年7月)時点で資料が示している年度
原典の公表
2022年7月(令和4年7月)
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工資料が示している従事者数・生産額の数値を転記。グラフからの目測は行っていない。

02 / 生産額

金額は実測ではなく、
全点が推計値。

生産額は1983年(昭和58年)5,400億円から2022年度(令和4年度)1,050億円へ。2020年度(令和2年度)870億円より直近は増えていますが、その理由を資料は明言していないため、本サイトも書きません。全点が、協会の集計にもとづく推計値です。実測された売上の集計ではありません。

現在の数字1,050億円

伝統的工芸品産業の生産額(推計・2022年度(令和4年度)

1983年(昭和58年)5,400億円
1998年度(平成10年度)2,784億円
2017年度(平成29年度)927億円
2020年度(令和2年度)870億円
2022年度(令和4年度)1,050億円

81%減1983年(昭和58年)5,400億円に対する2022年度(令和4年度)の水準。いずれも推計値どうしの比較で、物価変動を取り除いた値かどうかは資料から確認していません

5点とも推計値で、実測された売上の集計ではありません。1983年(昭和58年)は暦年、1998年度(平成10年度)以降は年度の値です。棒の長さは5,400億円を最大にそろえた表示で、間の年度の値は持っていません。

出典

伝統的工芸品産業振興協会「伝統工芸の現状」

原典を開く

1983年(昭和58年)2022年度(令和4年度)の生産額は、協会の公表値です。生産額は従事者数と単位も作られ方も違うため、 同じ図には重ねていません。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
1979年(昭和54年)・2022年度(令和4年度)
原典の公表
公表日の記載を確認していない
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工掲載されている従事者数・生産額の数値だけを転記。グラフからの目測は行っていない。協会の文章は転載していない。

出典

経済産業省「エンタメ・クリエイティブ政策研究会 第15回 事務局資料」

原典を開く

2022年度の1,050億円と1998年度の2,784億円は、この資料が協会の集計を整理して示している値です。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
2026年3月時点で資料が整理している年度
原典の公表
2026年3月
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工資料が整理している従事者数・生産額の数値を転記。グラフからの目測は行っていない。

出典

経済産業省 説明資料(令和4年7月)

原典を開く

2020年度の870億円と1998年度の2,784億円は、この資料で確認した値です。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
2022年7月(令和4年7月)時点で資料が示している年度
原典の公表
2022年7月(令和4年7月)
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工資料が示している従事者数・生産額の数値を転記。グラフからの目測は行っていない。

03 / 指定品目

作る人が減る間に、
指定は増え続けた。

昭和50年2月17日の第1次指定11品目から、いまの244品目まで。01・02が縮む向きの数字なのに対し、 指定品目数は一度も減らずに増えています。ただしこれは「制度が何品目を指定したか」であって、 産業の規模を測った数字ではありません。

現在の数字244品目

経済産業大臣指定伝統的工芸品の累積指定数(19752025年・自算)

1975年35品目
1985年154品目
1995年184品目
2005年207品目
2015年222品目
2025年244品目

22品目2015年から2025年までの10年で増えた指定数。同じ10年で、従事者数の側は減っている

経済産業大臣指定伝統的工芸品の指定年月日(告示由来)から、Fudo-Kiが年ごとの累積を数えた自算値です。現在指定されている244品目の指定年月日から数えた累積で、過去に指定を外れた品目があった場合、当時の品目総数とは一致しません。累積は1975年から2025年まで1年きざみで数えていて、上の棒はそこから10年ごとの節目を抜き出した表示です。

増える指定と、縮む産業は、別の数え方

指定品目数は、経済産業大臣が伝産法にもとづいて指定した品目の数です。 指定が増えても、その品目を作る人や生産額が増えたことにはなりません。 逆に、従事者数・生産額が縮んでも、指定が取り消されるわけでもありません。 同じページに並べていますが、片方がもう片方の理由になる関係ではありません。

産地は指定告示上は市町村・組合の区域で、ここでの県帰属はそれより粗く、県全域を意味しません。

出典

伝統的工芸品産業振興協会「伝統的工芸品指定品目一覧」(都道府県別・業種別・指定順)

原典を開く

累積の元になっているのは、本サイトが収録している指定品目一覧の指定年月日です。 品目を主キーにしているため、複数県にまたがる指定も1品目として数えています。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
2025年10月27日現在
原典の公表
公表日の記載なし(2025年10月掲載の版)
本サイトの確認
2026-08-06
利用条件
未確認

本サイトでの加工経済産業大臣指定伝統的工芸品の指定年月日(告示由来)から、Fudo-Kiが年ごとの累積を数えた自算値。グラフからの目測は行っていない。

04 / 伝統工芸士

人数は約3,200名
推移は収録しない。

伝統工芸士は約3,200名です。協会が公表している伝統工芸士の人数です。概数のまま公表されている値なので、丸めを外した数字にはできません。本サイトは人数・制度の説明・協会へのリンクまでを置き、伝統工芸士の個人名簿は蓄積しません。

現在の数字約3,200名

伝統工芸士の人数(2026-08-07に確認した掲載値)

推移は数表が無い推移のグラフは公表されていますが、数値が表として公表されておらず、図からの読み取りはしないため収録しません。

「約」の付いた概数です。01の48,334人のように1人単位まで確かめられる値ではないので、 同じ図に重ねたり、従事者数に対する割合を計算したりはしていません。

出典

伝統的工芸品産業振興協会「伝統工芸士について」

原典を開く

人数と制度の説明はこのページの掲載値です。伝統工芸士の個人名簿は蓄積しません。

対象期間・確認日・加工の詳細
対象期間
2026-08-07に確認した掲載値
原典の公表
公表日の記載を確認していない
本サイトの確認
2026-08-07
利用条件
未確認

本サイトでの加工本文の「約3,200名」を概数のまま転記。個人の名簿は蓄積していない。

公開情報だけでは分からないこと

空欄にせず、分からない理由の側を記録します。以下は本サイトが原典に当たって 「公表されていない」ことまで確認した3件です。

  • 企業数(事業所数)の年度系列確認した一次資料に数表が無い協会のサイト、経済産業省の資料、総務省行政評価局の報告書を確認しましたが、年度ごとの企業数(事業所数)を示す数表はありませんでした。ウェブ上には事業所数の値が流通していますが、原典を確認できないため収録しません。 協会「伝統工芸の現状」
  • 県別の生産額・従事者数・企業数公開統計に存在しない漁業・畜産と違い、伝統工芸には「都道府県 × 指標」の公的統計がありません。全国の従事者数と生産額(推計)だけが協会から公表されており、県別に割り振った値は本サイトも作りません。 経済産業省「伝統的工芸品指定品目一覧」
  • 伝統工芸士数の年度推移図はあるが数表が無い推移のグラフは公表されていますが、数値が表として公表されていません。図から目測した値は原典の数字ではないため、現在値の約3,200名だけを置いています。 協会「伝統工芸士について」

05 / EXPLORE

伝統工芸を、もっと詳しくたどる。

概観の先は、経済産業大臣指定の244品目の名簿、土地から引く地域索引、収録範囲の記録へ続きます。